勘違い日記 Blog
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- 2025.03.31
【第1回】「死」を見つめる意味——今を全力で生きるために
深井
今回から連載という形で、野田さんの人生観や今後の目標などについてお話をお聞きしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
野田
こちらこそ、よろしくお願いします!
深井
野田さんのSNSなどの発信を見ていると、常に前向きで熱量の高いお人柄だと感じます。直接こうやってお話させていただいても、まさにイメージ通りですよね。
野田
ありがとうございます。私は「死を見つめ、全力で生きる」ということをモットーにしているのですが、常に全力で生きているのが「熱量」という形で表れているのかもしれません。
深井
確かに日々の細かなメッセージからも、「全力で生きる」という気概を感じます。その一方で、「死を見つめる」という表現もすごく印象的ですよね。
野田
私の場合、「死を見つめる」というのは、自分がどう生きるかを深める行為でもあって。人生はやがて終わりが来るからこそ、一日一日を大切に楽しもうと思えるんじゃないかと。
深井
人生は短いからこそ「今」を全力で楽しむ、ということですね。野田さんのように毎日をエネルギッシュに楽しんでいたら、落ち込むことなんかなさそうな気もします。実際のところはどうなんでしょうか?
野田
そんなことはないですよ。過去にはすごく落ち込んだ時期もありましたし。でもそこから「自分を作り直すぞ!」とマインドセットを重ねてきて、今は落ち込むことは少なくなりました。
深井
そうなんですか。意外な一面ですね。ちなみにどんなふうにマインドセットされてきたんですか?
野田
例えば何か苦しいことや挫折があっても、そのままにはせずに「どうやったら前向きに転換できるか」を考えるんです。いわば楽天思考に近いですね。
深井
ははぁ、なるほど。一つ一つの出来事に向き合っていくことで、前向きになっていくわけですね。葬儀のお仕事をされていると、悲しみの場面に直面することも多いと思いますが、「死」が暗いだけのものではなく、大切な気づきをもたらすと感じていると。
野田
ええ。葬儀の現場では、大切な方を見送る瞬間にこそ多くのドラマが生まれます。キリスト教では「愛と希望」という言葉をよく使いますが、それが実感として伝わってくる場面が本当に多いんです。
深井
そうした場面を目の当たりにするうちに、「人生は限りあるからこそ、今を楽しもう」という考えに至ったわけですね。そんなふうに前向きな姿勢でいられる背景には、やはりキリスト教の考え方がベースにあるんでしょうか?
野田
それはあると思います。キリスト教では「神に愛されている」という発想が根底にあるんですが、それはすごく大きな自己肯定感にもつながっている。人は誰しも「愛されているんだ」と気づくことで、前向きになれるんだと思います。
深井
ははぁ、なるほど。確かに「自分は愛されている」と感じると、行動するエネルギーになるというのは説得力があります。
野田
ええ。実際、私自身もそれで救われた部分は大きいですから。
深井
そうなんですね。そういった想いを世の中に伝えるために、葬儀のお仕事だけでなく執筆やセミナーにも力を入れていらっしゃるわけですね。
野田
仰るとおりです。キリスト教的な考え方や、死生観を知ることで生をより豊かに味わってほしい。さらに、私の経験が誰かを元気づけられるなら、それが一番嬉しいですね。
深井
なるほど。野田さんの熱量の中にある温かさの理由が少しわかった気がします。では次回は、もう少し幼少期のお話を掘り下げていきたいと思います。今の野田さんのアクティブさのルーツともいえる部分に出会えそうですね。
野田
そうですね。実は勉強はあまり得意じゃなかったんですが、両親のおかげで生来のイベント屋気質を遺憾なく発揮した子ども時代だったと思います。ぜひお話しさせてください。