勘違い日記 Blog

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  • 2025.04.21

【第3回】若き日の試練とマインドセットの確立

深井
前回は、幼少期の野田さんが「人を盛り上げるのが大好きで、自信に満ちていた」というお話を伺いました。そこから思春期までどのように成長していったんでしょうか?

野田
子どもの頃の私はイベントごとが大好きで、みんなを笑顔にするのが生きがいでした。ところが中学に入った頃から、部活や勉強の面で想像以上に厳しい壁にぶつかったんです。人生最初の挫折といえるかもしれません。

深井
そうだったんですね。確かに中学になると勉強も難しくなりますし、部活動の練習もハードですよね。自信があった分、ギャップが大きかったんでしょうね。

野田
ええ、本当に。最初は「なんでこんなにうまくいかないんだろう」とイライラするばかりで。部活は途中で辞めてしまい、勉強も伸び悩み、「勢いだけでは乗り越えられないんだ」と思い知らされましたね。けれど、この中学時代の挫折は、私にとって“目を覚ます”きっかけでもありました。

深井
なるほど。「今のままではダメだ」と気づいたことで、具体的にどう行動を変えたのでしょう?

野田
中学を終えて高校に進む段階で、「今度こそしっかり結果を出そう」と腹をくくりました。親元を離れ、佐賀県の牧師さんの元で勉強に集中することにしたんです。周りが遊んでいるときにもコツコツ学習を進めて、常に成績はトップ10以内をキープするようにしました。生徒会長も任せてもらって、卒業時に優秀賞をいただけた時は嬉しかったですね。

深井
すごいですね! 中学の挫折を踏まえて、今度は“根拠のない自信”ではなく、“地に足のついた努力”にシフトされたと。

野田
そうですね。あの頃は完全にイベント好きな面を封印し、猛烈に勉強しましたし、生徒会活動も全力で取り組みました。その甲斐あって周囲からの評価も上がり、「努力すればちゃんと結果がついてくるんだ」と実感できました。

深井
その“やればできる”感覚が、後の大人になってからの行動力につながっているわけですね。

野田
そう思います。高校時代の成功体験を通じて、「勢いだけでなく、しっかり準備や努力をすれば本当に成果が出せる」という実感が得られました。中学時代の苦い思い出と、高校の成功がセットになって、「根拠のある自信」につながった気がします。

深井
ははぁ、なるほど。ではその「根拠のある自信」を持って、大学に進まれていったと。

野田
そうですね。大学に入るとまた“盛り上げたい”という気持ちがムクムクと戻ってくるのを感じました。そこでいろんな行事の企画やボランティア活動などに携わって、一気にイベント好きが再開したというか。

深井
おお! ということは、大学で再び解き放たれた“イベント好き”と、高校時代に培った“本気を出す”姿勢が合わさって、最強のムードメーカーが誕生したわけですね。

野田
そうですね(笑)。子どもの頃の“盛り上げ力”に加えて、高校で培った「しっかり努力すれば結果が出る」という感覚が合わさったことで、イベントへの意識は大きく変わりました。その流れが今のビジネスやセミナー運営にも活かされてますね。

深井
具体的にはどのように活かされていると感じますか?

野田
高校での「一度決めたらやり切る」マインドと、大学で復活したイベント屋気質。その両方をベースに、「何か新しい企画やセミナーを打つなら、まずは徹底的に準備して、当日は思い切り楽しませる」というスタイルが確立された気がします。

深井
なるほど。高校で頑張って成果を出したからこそ、「ちゃんとやればイケる」という確信があり、大学でイベントへの情熱を再燃させた。最終的には社会に出たときの大きな武器になったわけですね。

野田
まさに。それがなければ、いざ人前でセミナーをやるときに「どうせ素人だから……」と腰が引けてしまったかもしれません。でも「私はもうやると決めたら徹底的に準備し、しかも楽しめる」と思えたのは、高校と大学の二段階で得た成功体験が大きかったと言えます。

深井
こうして高校・大学で確かな自信と準備力を身につけたあと、野田さんはいよいよ社会へと踏み出していくわけですね。次回は、その過程で大きな影響を与えたご家族からの影響について伺いたいと思います。

野田
祖父・父のワイルドなビジネススタイルや母の後押しがなければ、私もここまで挑戦できなかったと思います。そのあたりをじっくりお話しさせてください。(第4回に続く)