勘違い日記 Blog
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- 2026.02.21
【第46回】ミスする社長が、なぜ信頼されるのか?
深井
野田さんって、周りから見ると「完璧主義で隙がない社長」というイメージがあると思うんですけど、実際はどうなんですか?
野田
いやいや、全然そんなことないですよ(笑)。むしろ僕、基本せっかちで「おっちょこちょい」ですから。思い込みで動いて、あとから「違った!」ってなること、しょっちゅうあります。
深井
そうなんですね。いつも自信を持って判断されている印象があるので、ちょっと意外です。具体的には、どんなミスをすることが多いんですか?
野田
例えば各拠点を常時つないでいるモニターの話なんですが、ある時電源を入れた瞬間に画面に「ミュート」のマークが出たんですよ。それを見た瞬間、「スタッフが僕に聞かれたくない話をしているから、わざとミュートにしているんだ」と思い込んでしまって。
深井
なるほど。とっさに「内緒話をしている!」と勘ぐってしまったわけですね(笑)。
野田
そうそう(笑)。「ちょっと、なんで音を入れてないの」って言っちゃったんです。そうしたらスタッフが冷静に「社長、これは起動した瞬間は必ず出る仕様なんです」って返されて。
深井
あ~、ちょっと気まずい瞬間ですね(笑)。
野田
もう「ごめんごめん、そうだったっけ?」って平謝りですよ(笑)。あとはチャットの報告も膨大な数なので、さすがに見落としてしまうこともあって。「あれ報告ないけどどうなってるんだ」なんて電話したら、「いや社長、昨日の〇〇時に送ってますよ」と言われて、見返したらちゃんとあるとか。
深井
思い込みで強く言っちゃったパターンですね。でもそこですぐに素直に謝れるのが野田さんのいいところだと思います。
野田
いやぁ、ただ最近は学習しまして、何か言おうとする前に「自分が間違っているかもしれない」と疑って、3回くらい履歴を検索してから聞くようにしています。そうしないと、ただの理不尽な上司になってしまうので。
深井
早とちりを自覚して、ワンクッション置くようになったんですね。ただ、そういった日常の「愛すべき失敗」とは別に、経営者として「これはやってしまった……」と冷や汗をかくような失敗もあったりするんでしょうか?
野田
ありましたね。実は以前、祝日の関係もあって給与の振込手続きが遅れてしまったことがあって。
深井
それはドキッとしますね。スタッフの皆さんにとっては一大事でしょうし。
野田
そうなんです。創業以来、「支払いは25日厳守」というのを自分の中の「鉄の掟」にしてきたんです。25日が土日なら、後ろに倒すんじゃなくて前倒しで払う。お金に関しては絶対にルーズになりたくない、そこだけは誰よりも誠実でありたいというポリシーがあったのに、忙しさにかまけて手続きの期限を過ぎてしまって。
深井
ああ、なるほど。ご自身で決めていた大切なルールを守れなかった悔しさもあったわけですね。
野田
そうなんですよ。その時はすぐに全社員に向けて、長文の謝罪メッセージを送りました。「ごめん」のひと言で済ませるような話ではありませんから。言い訳をせず、自分の不手際であったこと、そして今後は二度とこういうことがないように徹底することを文章でしっかりと伝えました。
深井
そこはきっちりとけじめをつけて、誠心誠意、公式に謝罪されたと。
野田
ええ。一人ひとりとの距離が近い会社なので、もしかしたら「社長、忙しいからしょうがないですよ」と許してくれるスタッフもいたかもしれません。でも「親しき仲にも礼儀あり」じゃないですけど、お金のことや約束事に関しては甘えてはいけませんから。
深井
普段は冗談を言い合える関係だからこそ、締めるところはしっかり締める。その姿勢を見せることで、逆に組織の信頼関係は深まるのかもしれませんね。
野田
そうありたいですね。普段はおっちょこちょいで失敗もしますが、「人として守るべきライン」だけは崩しちゃいけない。失敗した時にどうリカバリーするか、そこに経営者の本質が出るのかもしれません。まあ、そもそもミスるなよって話なんですけどね(笑)。
深井
人間味のある失敗もしつつ、いざという時は誰よりも誠実に向き合う。そんな野田さんの姿だからこそ、スタッフの皆さんも安心してついていけるんでしょうね。
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