勘違い日記 Blog
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- 2025.10.11
【第27回】10年続く母校での講義がつなぐ、感謝の循環
深井
先日Facebookで、母校で講義をされたという投稿を拝見しました。毎年恒例の、大切な活動だそうですね。
野田
ええ、もう10年近くになりますね。僕の母校には、牧師を目指す大学院のクラスがあるんです。将来、牧師として葬儀を執り行うことになる彼らに、現場の視点からキリスト教葬儀の「いろは」を伝える、という役割をいただいています。
深井
なるほど。未来の牧師先生たちに向けた、専門的な講義なんですね。具体的にはどのようなことをお話しされるんですか?
野田
教会で葬儀が発生した時の流れや費用のことから、ご遺族がどのようなお気持ちでいるか、といった心構えまで、僕自身の経験をもとにお伝えしています。
深井
10年も続けられているというのはすごいですよね。お話しする内容に変化はありましたか?
野田
ああ、そういえば先日、担当の先生にも「野田さんの話も時代と共に変わってきたね」と言われたところです。葬儀のあり方は、キリスト教式においても刻一刻と変化していますから、僕の話も自然とアップデートされているようです。
深井
ははぁ、なるほど。葬儀のあり方も時代とともに変化しているということなんですね。講義を受ける学生さんたちの雰囲気も、昔とは違う感じはありますか?
野田
違いますね。昔の学生さんたちは、良くも悪くも「ザ・神学生」という感じですごく真面目な印象でしたが、今の学生さんたちはわりと柔らかい雰囲気を感じます。僕がおじさんになっただけかもしれませんが(笑)。
深井
笑。10年という月日の中で、野田さんご自身も、そして次代を担う学生さんたちも変化されているんですね。この活動を続けてこられて、一番嬉しいと感じることは何ですか?
野田
何よりも、この講義がきっかけで「キリスト教葬儀の仕事に興味を持った」と言って、うちの会社に入社してくれた社員が何人もいることですね。今、3〜4人はいるかな。全員、僕の授業に参加してくれた元学生です。
深井
すごいですね! 野田さんの想いが学生さんたちにしっかり届いて、それが「この人と働きたい」という気持ちにつながっているんですね。
野田
もう本当にありがたい話ですよ。それに卒業生たちが全国各地で牧師になって、彼らからお仕事の依頼をいただくこともあるんです。
深井
おお、素晴らしい。まさに「感謝の循環」が生まれているんですね。
野田
そうですね。どこかでお会いした時に、「野田さんの授業、すごく勉強になりました」なんて声をかけてもらえることもあって。こうして長く続けてきたからこそ生まれたつながりだと思うと、本当に感慨深いですね。

