勘違い日記 Blog
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- 2026.02.14
【第45回】「無駄遣い」は人生の余白である
深井
野田さんはバイクをはじめ、「これだ!」と思ったものへの熱量がすごいですよね。普段、物を買う時や新しいことを始める時、「やる・やらない」の判断基準みたいなものはあるんですか?
野田
スイッチが入ったらやらずにはいられないんです。あえて言語化するとしたら、そのモノを手に入れた後のシーンが浮かぶかどうかですかね。
深井
ほう、なるほど。「必要かどうか」ではなくイメージなんですね。
野田
そうですね。例えばバイク屋さんにふらっと立ち寄った時、あるバイクと目が合うとするじゃないですか。その瞬間に「このバイクで地元福島の山道を走ったらどんなに気持ちいいだろう」っていうイメージが湧いて止まらなくなることがあるんです。
深井
ははぁ、単にモノを買うのではなく、その先にある体験ごと手に入れるわけですね。だからこそ理屈抜きで心が動く。
野田
そうです。それに50代という年齢を考えたら、重たいバイクを自由に操れる時間なんて人生であとどれくらい残されているかわからない。そう考えると、「欲しい」という気持ちを押し殺して、老後のために貯金している場合じゃないんじゃないかと。
深井
「今しかできない経験」にお金を使う、ということですね。でも衝動的に欲しくなっても、少し時間を置いて冷静になることもありますよね。
野田
うーん、それがバイクに関しては熱が冷めないんです。だからそこで我慢しても、結局ずっと引きずることになる。それなら手に入れて経験して、もし違ったら手放せばいい。一番の損失は、迷っている間に「経験する機会」を逃すことですから。
深井
ああ、確かに。迷っている間は何も生まれませんもんね。手に入れてみて初めて「自分に合うか合わないか」という答えも出る。そう考えると、迷うこと自体が一番のコストなのかもしれません。
野田
そうなんです。レンタルも試したことがあるんですが、やっぱりダメでしたね。レンタルだと「借り物」という感覚が抜けなくて、心が満たされないんです。「自分のもの」として磨いたり眺めたりして初めて得られる愛着や重みがあるんだなと。
深井
所有するからこそ、自分の一部になる感覚があるのかもしれませんね。
野田
そうそう。これって端から見れば「無駄遣い」に見えるかもしれませんけど、そういう無駄ができることこそが「人生の余白」じゃないかと思うんです。
深井
確かにそうですね。効率ばかり追い求めていると、どうしても遊びがなくなって、人も話もつまらなくなってしまいがちですから。
野田
そうなんですよ。お金って使わなければただの紙切れじゃないですか。例えば急に思い立って台湾へ弾丸旅行に行ったり、少し背伸びをして一流のレストランで食事をしたり。そういう一見「無駄」で効率の悪いことにお金と時間を使うからこそ、自分の世界観が広がるし、会話の引き出しも増えると思うんです。
深井
本当にそうですね。実際、野田さんがいつもいきいきと楽しそうにされていらっしゃるのも、無駄を大切にして、たくさんの経験を積まれてきたからこそなんでしょうね。
野田
そうかもしれません。これからも、ただ貯め込むんじゃなくて、自分の心が動くものには正直に、全力で「大人の無駄遣い」を楽しんでいきたいですね。
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