勘違い日記 Blog
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- 2026.08.22
【第72回】デジタル時代に「紙」にこだわる理由
深井
前回、あえて昔ながらの接客を徹底するというお話を伺いましたが、野田さんは普段のお仕事でも、そういった「アナログ的なもの」を大切にされているんでしょうか?
野田
そうですね。例えば、お客様にお送りするお手紙や資料などは、必ず「紙」の状態で確認するようにしています。
深井
そうなんですね。パソコンやスマホの画面でデザインを確認するだけでは不十分ということでしょうか?
野田
ええ。スタッフは画面上のデータで確認してほしいと送ってくるんですが、私は実物で見たいんですよ。実際、お客様が見る時は画面越しではなく、手元に届いた「実物」なわけですから。
深井
ああ、確かにそうですね。つまり、自分自身がお客様と全く同じ体験をすることに意味があると。
野田
その通りです。紙の触り心地もそうですし、他の郵便物と一緒に束になって届いた時に、うちの案内が何枚目に入っているのか。それを見た時にお客様がどういう気持ちになるかを知りたいんです。
深井
徹底した顧客目線なんですね。確かにデジタルデータだけでは、封筒を開ける瞬間の手触りや感覚まではわかりませんもんね。ちなみにプライベートでもアナログ派なんでしょうか?
野田
どちらかというとそうですね。本もタブレットではなく紙の本を買いますし、新聞も必ず紙で読みます。
深井
へぇ、本だけでなく新聞も紙なんですね。なんとなく、ネットニュースの方がスマホで手軽に読めたり、早くて効率的な気もしますが……
野田
確かにネットニュースは一見効率的ですが、新聞は「開く」こと自体に意味があるんです。サイバーエージェントの藤田社長の著書にも書かれていたんですが、自分が欲しい情報だけを読むのではなく、色々な情報が自然と入ってくることが大事なんですよ。
深井
ああ、確かにネットだと自分の興味や検索履歴に合わせて情報が最適化されますもんね。結果、いつも似たようなニュースばかりになってしまう。
野田
そうなんです。一方、新聞は開いた瞬間に、自分が求めていた以外の情報がパッと目に飛び込んでくる。そういう情報に日々触れていると、経営者としての感覚もバージョンアップしていくんです。会社の売り上げにも少なからず影響している気がします。
深井
それは見過ごせないポイントですね。日々のインプットの仕方が経営に直結してくるとは。
野田
ええ。例えば、株の流れが見えて「これに投資した方がいいな」と気づけたり、あるいは今の採用市場がどうなっているかが見えてきたり。世の中の全体的な動きを俯瞰して捉えられるようになるんです。
深井
「自分の興味」というフィルターを通さない分、世の中の動きが掴みやすいんですね。そしてそれが経営の重要な判断材料にもなると。
野田
そうなんです。だからもう毎朝のルーティンになってますね。ラジオ体操をして愛犬のチワワの散歩に行った後に、バイクガレージでお気に入りのコーヒー片手に新聞を広げる。僕の大事な時間の一つです。
深井
は~、すごく素敵な朝の過ごし方ですねぇ。
野田
まぁ息子からは「親父は新聞の情報に踊らされている」なんて言われてますけどね(笑)。でもネットの情報だけでは見落としてしまうことも多い気がして。アナログな感覚を通すことで、気づけることがたくさんあるんじゃないかと思うんです。
深井
なるほど。効率を手放してあえて「紙」に触れることが、結果的に経営者の感覚を磨く一番の近道になっているんですね。
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