勘違い日記 Blog
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- 2026.06.13
【第62回】不器用な新人が頼れるリーダーに育つまで
深井
前回、現場のスタッフが頼もしく育ってきてくれたので、権限を思い切って譲っているというお話がありましたが、現在各現場をまとめているリーダーの方々も最初から完璧に動けていたわけではないですよね?
野田
ええ、もちろんです。例えば、今うちのエリアの統括責任者をやってくれているスタッフも、入社したばかりの頃は本当に不器用だったんですよ。
深井
そうなんですか。統括責任者を任されているということからはなかなか想像がつかないですね。
野田
ある時、午後1時からの火葬場の業務があったんです。絶対に遅れちゃいけないという真面目さゆえだと思うんですが、彼は朝の9時に出発して10時前にはもう現地に着いちゃってたんですよ。
深井
えっ、3時間以上前に現地入りしていたんですか?
野田
そうなんです。チャットワークで「時間まで待機します」と連絡が来て、思わず「3時間も車の中で何をするの?」って突っ込んでしまいましたよ(笑)。彼としては「とにかく早く行っていた方がいい」という一生懸命な考えからだったんですけどね。
深井
心配で早く行ってしまうという、とても真面目で愛すべきエピソードですね。でもそこから、今のリーダーという立場まで成長されたんですよね。
野田
ええ。もともとの真面目さや一生懸命さが、経験を積むにつれて「伝える力」へと進化していったんです。その結果、「日々の報告の質」も大きく変わっていきました。
深井
報告の質と言うと、具体的にどんな風に変わったんでしょう?
野田
先日開催したイベントで、映画監督の渋谷悠さんがお話しされていて「確かにそうだな」と実感したんですが、人に何かを伝えようとするときって、「ストーリー」と「特色」と「感情」の3つを盛り込んで話すことがすごく大事なんです。まさにそれが日々の業務報告で少しずつ実践できるようになったなと。
深井
ほう、なるほど。業務報告に「ストーリー」や「感情」を入れるというのはちょっとイメージしづらいのですが、具体的にはどういうことなんですか?
野田
例えば、現場が終わった時にただ「無事完了して退勤します」という報告だけで済ませることもできます。でも彼は「今日のご遺族はこういう方で、こんな背景があり、だから私はこういう感情を抱きました」と具体的に情景が浮かぶ文章を共有してくれるんです。
深井
そうかそうか。ただの事務連絡ではなく、現場のリアルな温度感が伝わってくる報告なわけですね。
野田
そういうことです。さらに「牧師先生にもサポートをお褒めいただき、次回も弊社を使いたいと言っていただけました」と、成果もしっかり言葉にしてくれる。現場で学んだことや感じたことをチャットで全体にシェアすることで、それを読んだ他のスタッフもその基準に近づくことができるんです。
深井
一人の現場での学びが、感情やストーリーに乗ることでチーム全体の学びに変わっていくのは素晴らしいですね。
野田
ええ。現場の出来事を自分の言葉でしっかり言語化できる彼だからこそ、今では信頼してエリア統括責任者を任せています。オフィスのリーダーたちには、日頃から「社長の通訳者になってくれ」と伝えているんです。僕の考えていることや求めている基準が、一人ひとりのスタッフまではどうしても伝わりきらない部分もありますから。
深井
なるほど。現場の状況を解像度高く伝えられる彼らだからこそ、社長の意図や想いも自分の言葉で現場のスタッフたちに翻訳して伝えていけるんでしょうね。
野田
そうなんです。それがリーダーとしての最も頼もしい役割であり、組織の強さにもつながるんです。
深井
ふむふむ。日々の報告で「自分の言葉で伝える」という小さな積み重ねが、組織を強くするリーダーを育てていったんですね。
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