勘違い日記 Blog
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- 2026.07.04
【第65回】「雑巾がけ」から始まる仕事論
深井
ライフワークスさんではスタッフの皆さんの「人間力」をとても大切にされていますが、具体的に社内で日頃から気をつけていることなどはあるんでしょうか?
野田
僕が結構口酸っぱく言うのは「掃除」のことですね。とくに雑巾がけの仕方には僕なりのこだわりがあって、その基準はみんなに丁寧に共有するようにしています。
深井
雑巾がけの仕方というと、濡らした雑巾で拭くだけでは、という気もしますが……
野田
いやいや、それだとただ汚れを広げているだけなんですよ。水を入れたバケツに洗剤を少しだけ垂らして泡立てて、ちゃんと汚れを拭き取ってバケツの中に落とす。バケツと雑巾は必ずセットで使う必要があるんです。
深井
は~。確かにそれだとしっかりきれいになりますね。掃除の仕方ひとつにも野田さんならではのルールがあると。
野田
そうなんです。最初は皆言われた通りにやるんですが、慣れてくると自分流の楽なやり方に変わっていってしまうことがあって。でもそうやって掃除の基準があいまいなオフィスは、全体の管理の目も行き届かなくなっていく気がします。逆に、トイレの床までピカピカに保たれているオフィスは、やっぱり細部までしっかり管理できていますね。
深井
なるほど。掃除に対する姿勢が、仕事全体の本気度や管理能力に直結しているということですね。
野田
ええ、まさに。聖書の言葉に「小さなことに忠実な人は、大きなことにも忠実です」というものがあります。目の前の小さな掃除さえコツコツとできない人が、お客様の人生に関わるような大きな仕事を成し遂げることはできないと僕は思っています。
深井
うっ、本当に耳が痛いですが、仰るとおりですね。ちなみに、その掃除へのこだわりの原点はどこにあるんでしょう?
野田
実は20代の頃、父の会社で働いていた時に参加した研修が原体験なんです。幼稚園の先生向けの研修だったんですが、「鬼怒川温泉でやるから行ってこい」と言われて、すっかり温泉旅行気分で行ったんですよ(笑)。
深井
研修後の温泉、いいですね(笑)。
野田
ところが、到着した途端にみっちり指導されるものすごく厳しい研修で、翌朝のチェックアウトまで一度も温泉には入れませんでした(笑)。でもそこで教わった掃除の基本が今でも染み付いているんです。
深井
温泉に入れなかったのは残念ですが(笑)、それだけ大きな学びがあったんですね。
野田
ええ。掃除以外にも、研修ルームに入る時にものすごく大きな声で「野田和裕です!入ります!」と挨拶させられたんです。普通に挨拶しても「その声では入れない!」と何度もやり直しさせられて。
深井
なかなかのスパルタですね。でも幼稚園の先生向けの研修で、そこまで大きな声を出すことが必要なんでしょうか?
野田
幼稚園に不審者が侵入した時など、いざという危険な場面で、とっさに子どもたちを守るための「本気の声」が出せるかどうか。日頃から全力を出す練習をしていない人は、緊急事態に絶対声が出ないんだと。最後にその理由を聞いてハッとしました。
深井
なるほど! それはすごく腑に落ちます。いざという時のための「全力」なんですね。
野田
そうなんです。私たちの葬儀の仕事も、いつ何が起こるかわからない予測不能な現場です。だからどんな場であっても腐らずに、日常の掃除や挨拶から全力で取り組む。その日々の積み重ねが、いざという場面でお客様に寄り添う「本気の力」になるんだと思います。
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