勘違い日記 Blog
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- 2026.04.11
【第53回】空のアタッシュケースと僕の原点
深井
4月に入り、新社会人の皆さんが働き始めましたね。そしてライフワークスさんも4月でついに創業20周年を迎えられたとのことで、本当におめでとうございます!
野田
ありがとうございます。色々なことがありましたが、皆さまのおかげでなんとか20年やってこられました。
深井
今でこそ20年企業の頼もしい社長でいらっしゃいますが、当然、野田さんにも右も左も分からない新人時代があったわけですよね。当時はどんな新社会人だったんですか?
野田
いやぁ、何もわからないのに変な自信だけはある、面倒くさい若者でしたよ(笑)。「都会のビジネスマン」ならアタッシュケースだろうと、大学の卒業旅行で行った韓国で買った黒いハードケースで颯爽と出社してましたね。
深井
おお、当時からなかなか気合の入った新入社員だったんですね。
野田
いやいや、単に田舎出身なので、東京で働くことにすごく憧れがあったんです。でも形ばかりにこだわって、中身が伴ってなくて……実際、アタッシュケースの中もペンとメモ帳くらいしか入ってませんでしたからね(笑)。
深井
会社に入って間もない頃は、そこまで持ち歩く重要な書類もないですもんね。
野田
そうなんですよ。ただ、自分ではカッコいいつもりだったんですけど、ある時社長に「おい、お前そんな立派なカバン持ってるけど、中に何入ってるんだ?」と聞かれて。スカスカの中身がバレた時は相当恥ずかしかったですねぇ。
深井
ああ、見事に現実を突きつけられてしまったわけですね。
野田
ええ。「そんなのいるか」と一蹴されて、すごく傷ついてしまって。クローゼットの奥にしまい込んで次の日から持っていくのをやめてしまいました。他にも、社会のルールを何も分かっていなくて、よく社長に怒られてましたね。
深井
へぇ、結構厳しい社長さんだったんですか?
野田
ひと言で言うと「昭和の社長」って感じでしたね。24歳の時に結婚の報告をしたんですが、祝福の言葉もなく「お前が結婚するなんて10年早い!」と言われたのは悔しかったなぁ。悔しすぎて、その日は川沿いを猛ダッシュして帰りましたからね(笑)。
深井
川沿いを走ってエネルギーを発散させたんですね(笑)。でも祝福されると思っていたのにそれではショックですよね。
野田
まぁでも今振り返ると、社会に出て1年半の若造が結婚するなんて、社長からすれば「何言ってんだ」って話だったんだと思います。僕はそれでも意思を曲げずに、社長に仲人もお願いしたんですけどね。
深井
そこで引かずに仲人を頼むのが野田さんらしいですね。
野田
やっぱり自分が入った会社の社長ですから、筋を通した方がいいと思いまして。でもその後も色々あって、結局その会社は半ば勢いで辞めることになってしまうんです。
深井
そうなんですか。何か決定的なことがあったんですか?
野田
うーん、というよりは積もり積もったものでしょうね。実は新婚旅行に行きたい時期も「繁忙期だからダメだ」と却下されていて、僕の中ではもう辞めたい気持ちが膨らんでいたんです。
深井
なるほど。繁忙期に抜けられたら困るという社長さんの気持ちもわかりますが、野田さんの心はそこでさらに離れてしまったわけですね。
野田
そうなんです。その会社には毎年誕生日にスーツを作ってくれるというありがたい習慣があったんですが、その年の11月に社長の奥さんから「また作ってもらえてよかったね」と言われた時に、素直にその言葉を受け取れなくて。「もういっぱい作ってもらったので大丈夫です」って素っ気なく答えちゃったんですよ。
深井
ああ、辞めたい気持ちがあるのにスーツを作ってもらったら、言い出しづらくなってしまいますもんね。
野田
そうそう。ただ、それが社長の耳に入って呼び出されまして。問い詰めるような口調だったので僕もつい反応してしまって、「そんな風に言われるなら、もう辞めます」とその場で辞めて帰ってきちゃったんです。
深井
えっ、その場で!? 帰ってくるなり「辞めてきた」と聞かされた奥様は相当びっくりされたのでは?
野田
いやぁ、それどころかこっぴどく叱られましたね(笑)。「この先行くところもないのに辞めてどうするの!今すぐ謝ってきなさい!」と。それで言われるがまま社長の自宅まで行って、珍しく留守だったので玄関の前でひたすら待って。
深井
おお、そこでピシャリと叱ってくれる奥様は本当に素晴らしいですね。それに素直に従う野田さんも素敵です(笑)。それにしても、なんだかドラマみたいな展開ですね。
野田
確かにそうですね(笑)。で、帰ってきた社長と奥さんに「もう1回働かせてください」と頭を下げて復帰させてもらいました。後から聞いた話では、僕が辞めたのがショックで二人で気晴らしに出かけていたらしいです。
深井
なるほど、それでご不在だったんですね。社長さんも野田さんのことをすごく可愛がっていらっしゃったんですね。
野田
そうかもしれません。その会社では理不尽なこともたくさん感じましたけど、社会の厳しさや礼儀を一から教えてもらった、僕の原点ですね。
す。
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